今日、
ブラック企業として有名な居酒屋チェーン<ワタミ>の労働改革、という記事が目に付いた。
過去、悪労働条件の中、自殺者やうつ病者を多数出し、世の中に<ブラック>企業の一つとして、非常にイメージの悪い企業として人々の考えに根付いてしまった。
今日、<アベノミクス>で、経済界が上向きになっている中、長期的に働いてくれて、優秀な従業員の数は依然として足りない状態だ。
そんな状況の中、ブラックのイメージが根付いてしまった<ワタミ>は、人材確保のために、労働環境を根本的に改善する、という目標をやっと、桑原豊社長自ら公に公言した。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6124886
しかし、よくよく彼の話した内容を読んでみると、
ただ、ワタミは労働組合の結成を認めないため、
未だに、<経営者側>本位の歪んだ理念で、いまだに従業員を扱っているのがみてとれる。
<ワタミの現社長の「労働環境改善?」 としての言い分 1~3>
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140728-00043803-toyo-bus_all#!bolGB4
1.
ワタミに労使関係は存在しない。
組合は認める認めないというよりも、経営側が決めることではないと思っている。
2.
企業理念: 「社員は家族であり同志」。だが、今の段階として作らなければならないとも思わないし、作ろうとも思わない。
3.
36(サブロク)協定:協定で決めている残業時間もあるので、1人1人見張っていかなくてはいけない。
強制的にでも休みを取らせたることも実行している。
これは、組合を作ったからといってできる問題ではなく、休日をとることが最優先経営課題として入れている。
じゃ、反対に
<労働組合の重要性>とはどういうことなのだろうか?
労働組合が存在するからこそ、その企業側と労働協約その他労働条件等様々な事項について交渉を行うことが法的に確立されている(労働基準法第6条、日本国憲法第28条)。
また、企業側は、労働組合の正当な団体交渉には<必ず応じなければならない義務を負っている。これに反すると<不当労働行為>となる(第7条)。
つまり、
従業員側は、組合によって、企業側の不当な労働条件・解雇に、面と向かって団体交渉をしてくれるのである。
この組合がない<ワタミ>は、労働環境の劣悪条件下で何を言っても企業側には効き目がないし、企業から個人がつぶされてしまうのである。
参考① 組合の法的な効力:
組合による団体交渉や労使協議により労使双方が労働条件その他に関する事項について書面で合意した場合、この合意には就業規則や個々の労働契約に優越する効力が認められる(労働基準法第14条~第18条)。
労働組合は、不当労働に関して、企業側に交渉できる正規の権利を行使できる。この組織がないために、<労働基準法>に違反して、社員がうつ病・自殺他をしても、被害者側(社員側)は経営者と真っ向に公の場で戦えないことが多い。
参考② 労使協約:
組合が団体交渉や労使協議必要と判断した場合、
組合側と企業側が労働条件その他に関する事項について書面で合意する場が必ず設けられる。
また合意した場合、
就業規則や個々の労働契約に優越する効力が法的に認められる(労働基準法第14条~第18条)
労働組合がないために、労働悪条件を改善することができず、従業員を自殺・過労死までに発展させた、ワタミの過去の事件を教訓とせず、今に至っている。
実際、
未だに被害者と折り合いがつかずにいる訴訟問題や、経営者側の裏の顔もうかがえる。
例えば、
・
<ワタミ傍聴席占領事件=入社2カ月で過労自殺した「ワタミ」の26歳女性社員>
「たまたま大勢の社員が自主的に傍聴しにいっただけ」と渡邉美樹と広報が苦し紛れの反論。
http://www.j-cast.com/2014/03/28200523.html?p=all
この事件は、訴訟になって、6年後にやっと<ワタミ>側の謝罪会見となった事件。
労働条件の改善を願っているのであれば、どうして<謝罪>に6年もかかるのだろうか?
<ワタミ>の口先だけの労働改善にとどまっているように思われても仕方がないだろう。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130726/waf13072607070002-n1.htm
三六協定といっても、労組が存在しないために、従業員の意思が反映されない方法で労働基準法に触れる働き方を強いる状態が2014年7月末現在も続いている・・・。
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2014-07-28 17:24
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